この記事では、スマホやタブレットで利用可能なMT4アプリ「MetaTrader4」における新規注文&決済注文について解説していきます。
MT4アプリでは、スマホやタブレットでもパソコンと同様、ストップロス(損切り条件)やテイクプロフィット(利確条件)といった条件の設定が可能!
勝てるトレーダーとは、損切りや利確などのトレードルールが確立しているトレーダーです。
損切り・利確条件を注文時にあらかじめ設定することで、迷いなどから生まれる判断ミスを犯すことなく、トレードルールを徹底することができますね。
あなたも勝てるトレーダーになるために、まずはMT4を使いこなせるようになりましょう。それではどうぞ!
ここからは全てiPhoneのMT4アプリの画像で説明していきますが、MT4アプリであれば全て同じ操作なので、Androidやタブレットの方も問題なくご参考にしてください。
MT4アプリの注文画面
まずは、注文画面の開き方・注文画面の見方について解説していきます。
注文画面の2通りの開き方
注文画面の開き方は
- 気配値画面から注文画面に行く方法
- チャート画面から注文画面に行く方法
の2パターンがあります。
気配値画面から注文画面に行く方法
まずは、「気配値」画面を開き、新規注文したい通貨をタップします。
すると、下の画像のように選択項目が出てくるので、「トレード」をタップすると、注文画面に行くことができます。
チャート画面から注文画面に行く方法
チャート画面から注文画面に行く方法は2通り。
1つ目は、「チャート」画面を開き、チャート画面をタップします。
すると、選択項目が出てくるので、「トレード」を選択すれば、注文画面に行くことができます。
2つ目は、「チャート画面」から画面右上の「トレード」をタップすると、注文画面に行くことができます。
以上の2つの方法で注文画面に行くことができます。注文画面を開いたら、画面にたくさんの項目がありますよね。
それでは、注文画面上の各項目が何を意味しているのかを解説していきます。
注文画面の解説
以下各項目に振られている番号は上の画像の番号に対応しています。。各項目の単語に知らないものがある方は、知りたい項目をタップ!
通貨ペアとは、取引を行う2国の通貨の組み合わせです。
MT4アプリでは、通貨ペアが「USDJPY」というように表記されていますが、これは「USD(米ドル)」と「JPY(日本円)」の組み合わせを表します。
左側の通貨を「基軸通貨」と呼び、支払う通貨を表します。
右側の通貨を「決済通貨」と呼び、購入する通貨を表します。
MT4のアプリで可能な注文方法は
- ストリーミング注文(即時実行)…成行注文を意味し、現在の価格で注文を出す方法
- Buy Limit…「指値買い」を意味し、現在より低い価格を指定し、その価格になったら買う方法
- Sell Limit…「指値売り」を意味し、現在より高い価格を指定し、その価格になったら売る方法
- Buy Stop…「逆指値買い」を意味し現在より高い価格を指定し、その価格になったら買う方法
- Sell Stop…「逆指値売り」を意味し、現在より低い価格を指定し、その価格になったら売る方法
Lotとは、FX取引における取引単位を表します。
MT4での注文は「Lot」で行われ、1Lot=10万通貨ということを覚えておきましょう。
ストップロスとは、損切り設定を意味し、どれくらいの範囲の損失までポジションを持ち続けるかを設定できます。
ストップロスを設定しておくことで、予想外の急激な価格変動による大損失を避けることができます。
テイクプロフィットとは、利確設定を意味し、これくらい利益が出たら決済するという、一定の利益額を設定できます。
勝てないトレーダーの多くに共通して、ある程度の利益が出ている状況で利確をせず、それ以上の利益を求めたところ、価格が逆に動いて損失またはほとんど利益がでなかった、という傾向が。
テイクプロフィットを設定することで、自分が決めた利幅だけをきっちり重ねていき、勝率の高いトレードが行えるようになります。
スリップページとは、注文時に指定したレートからずれた価格で約定することを表します。
MT4のスリップページでは、注文価格と約定価格の差における許容範囲を設定でき、約定を優先したい方はスリップページを広く、価格を優先したい方はスリップページを狭く設定しましょう。
通常は約定よりも価格を優先し、スリップページを狭く設定べきです。
この現在価格には、リアルタイムの為替レートに各会社のスプレッドが加算された、実際の取引レートが表示されています。
左側の価格が売値を表し、右側の価格が買値を表します。
ここまで注文画面までの移動方法と注文画面の説明を行いました。
ここからは実際の取引、新規注文や決済注文方法について見ていきましょう。
【MT4アプリ版】2種類の新規注文方法
まずは、新規注文方法を解説していきます。
MT4アプリで利用可能な新規注文は2種類。
- 成行注文
- 指値&逆指値注文
それでは上の2種類の新規注文の説明と注文方法について見ていきましょう。
成行注文
成行注文とは、注文画面に表示されている現在価格で新規注文をする方法です。
それでは成行注文の手順は以下の通り。
- 取引したい通貨ペアの選択
- 注文方法はストリーミング注文(即時実行)
- 取引したい通貨数の選択
- 買いか売りかをタップ
1.取引したい通貨ペアの選択
取引したい通貨ペアが表示されていなければ、通貨ペアをタップすると通貨ペア一覧が表示されるので、そこから選択が可能です。
「画像」
2.注文方法はストリーミング注文(即時実行)
成行注文の場合、注文方法は「ストリーミング注文(即時実行)」に設定しましょう。
注文方法をタップすると、注文方法の一覧が表示されます。
「画像」
初期設定で「ストリーミング注文(即時実行)」となっているので、もともと設定されている方はいじる必要はありません。
3.取引したい通貨数の選択
取引したいLot数を設定しましょう。
左右に配置された「+0.01,+0.1,-0.01,-0.1」をタップして設定してもいいですし、真ん中の数字をタップすると直接入力できますよ。
「画像」
4.買いか売りをタップ
「買い」か「売り」のどちらの注文で入るかを決め、取引したいほうをタップ。
すると、注文が約定され、トレード画面に今注文したポジションの損益が表示されます。
「画像」
指値・逆指値注文
指値・逆指値注文とは、その場の価格で取引を行う成行注文とは異なり、指定したレートに到達した時点で自動的に注文が成立する方法です。
- 現在のレートより・・・
- 下がってから買う&上がってから売る…指値注文
- 上がってから買う&下がってから売る…逆指値注文
それでは、指値・逆指値注文の手順は以下の通り。
- 通貨ペアを選択
- 注文方法を選択
- Lot数を選択
- 買いか売りかをタップ
通貨ペアを選択
表示されている通貨ペアが取引したい通貨ペアでなければ、通貨ペアをタップすると通貨ペア一覧が表示されるので、そこから選択が可能です。
「画像」
注文方法を選択
注文方法をタップすると、注文方法一覧が表示されます。あなたが実行したい注文を選びましょう。
「画像」
ここで少し、指値・逆指値注文における4種類の注文方法について復習しておきます。
注文方法 | 意味 | 注文内容 |
---|---|---|
Buy Limit | 指値買い | 下がってから買う |
Sell Limit | 指値売り | 上がってから売る |
Buy Stop | 逆指値買い | 上がってから買う |
Sell Stop | 逆指値売り | 下がってから売る |
この4種類を理解して、指値・逆指値注文を行いましょう。
Lotを選択
取引したいLot数を設定しましょう。
左右に配置された「+0.01,+0.1,-0.01,-0.1」をタップして設定するか、真ん中の数字をタップすると直接入力できますよ。
「画像」
買いか売りかをタップ
「買い」か「売り」のどちらの注文で入るかを決め、取引したいほうをタップ。すると、注文が約定され、トレード画面に今注文したポジションの損益が表示されます。
「画像」
【MT4アプリ版】3種類の決済注文方法
新規注文についての理解ができたなら、次は決済方法を学びましょう。
MT4アプリで可能な決済方法は以下の3種類。
- 成行決済
- OCO注文
- 分割決済
それでは上の3種類の決済方法について見ていきましょう。
成行決済
成行決済とは、保有ポジションを現在価格で決済する方法です。
成行決済の手順は以下の通り。
- 「トレード」メニューにある決済したいポジションを長押し
- いくつかの選択項目から「クローズ」を選択
- オレンジ色のバナー「Close with Profit ○○」をタップ
「トレード」メニューにある決済したいポジションを長押し
まずは、MT4アプリの画面下にある「トレード」をタップ。すると、損益画面が表示されます。
「画像」
損益画面内の「ポジション」欄にある決済したいポジションを「長押し」しましょう。
「画像」
いくつかの選択項目から「クローズ」を選択
決済したいポジションを長押しすると、以下の画像のような選択項目が表示されます。一番上の「クローズ」をタップしましょう。
「画像」
オレンジ色のバナー「Close with Profit ○○」をタップ
画面の真ん中にあるオレンジ色のバナー「Close with Profit ○○」をタップ。これで決済完了です。
「画像」
一応確認として、「トレード」メニューに行き、ポジション欄にないかを確認しましょう。なければ無事決済できています。
「画像」
OCO注文
OCO注文とは、現在の注文に対して、損切りする価格と利確する価格の両方を設定しておき、どちらかが成立したらもう一方はキャンセルされるという、便利な予約型決済です。
損切りと利確の両方に対応しており、トレードルールに乗ったトレードを徹底するにはもってこいの取引方法でしょう。
OCO取引方法の手順は以下の通り。
- 「トレード」メニューにある決済したいポジションを長押し
- いくつかの選択項目から「注文変更」を選択
- ストップロス&テイクプロフィットの価格を設定し、「注文変更」をタップ
「トレード」メニューにある決済したいポジションを長押し
まずは、MT4アプリの画面下にある「トレード」をタップ。すると、損益画面が表示されます。
「画像」
損益画面内の「ポジション」欄にある決済したいポジションを「長押し」しましょう。
「画像」
いくつかの選択項目から「注文変更」を選択
決済したいポジションを長押しすると、以下の画像のような選択項目が表示されます。「注文変更」をタップしましょう。
「画像」
ストップロス&テイクプロフィットの価格を設定し、「注文変更」をタップ
画面が変わるので、ストップロスとテイクプロフィットの価格を設定し、下の「注文変更」をタップすれば完了です。
「画像」
分割決済
分割決済とは、既に注文したポジションを一括で決済するのではなく、何回かに分けて決済していく方法です。
FXで一番恐れるべきは、予想とは反対に相場が動き、ポジションを損切して失うこと。
そこで、保有ポジションに利益が乗るにつれて分割決済を行うことで、万が一相場が反対方向に動いて損切りする羽目にあっても、すでに分割決済で利確しているため、ポジションを全て失うリスクがなくなります。
そんな分割決済の手順は以下の通り。
- 「トレード」メニューにある分割決済したいポジションを長押し
- いくつかの選択項目から「クローズ」を選択
- 分割決済したい分のLot数を選択
- オレンジ色のバナー「Close with Profit ○○」をタップ
「トレード」メニューにある分割決済したいポジションを長押し
まずは、MT4アプリの画面下にある「トレード」をタップ。すると、損益画面が表示されます。
「画像」
損益画面内の「ポジション」欄にある決済したいポジションを「長押し」しましょう。
「画像」
いくつかの選択項目から「クローズ」を選択
分割決済したいポジションを長押しすると、以下の画像のような選択項目が表示されます。一番上の「クローズ」をタップしましょう。
「画像」
分割決済したい分のLot数を選択
画面が変わったら、分割決済したい分のLot数を選択しましょう。
「画像」
注意として、ここで設定するLot数は残しえおきたい数量ではなく、決済した数量だということを間違わないで下さい。
オレンジ色のバナー「Close with Profit ○○」をタップ
画面の真ん中にあるオレンジ色のバナー「Close with Profit ○○」をタップ。これで決済完了です。
「画像」
ここまで説明してきた新規注文と決済注文はそれぞれ注文を行う必要がありましたが、実はMT4アプリでは、同時に新規注文と決済注文ができます。
【MT4アプリ版】新規&決済の同時注文方法
IFD注文・IFO注文とは、最も多くのトレーダーが利用している注文方法で、新規と決済を同時に予約注文できる方法です。
IFD注文とIFO注文の違いは、新規注文における指値または逆指値注文に加え、決済注文として・・・
- ストップロスまたはテイクプロフィットのどちらかを設定する…IFD注文
- ストップロスまたはテイクプロフィットの両方を設定する…IFO注文
IFD・IFOという用語や違いよりも、新規注文と決済注文が同時にできる方法がある、ということをしっかり頭に入れてください。
IFD注文、IFO注文の注文方法はほとんど同じです。新規&決済の同時注文の手順は以下の通り。
- 取引したい通貨ペアの選択
- 注文方法を選択
- 取引したいLot数を設定
- ストップロス、テイクプロフィットを設定
- 買いか売りをタップ
取引したい通貨ペアの選択
取引したい通貨ペアが表示されていなければ、通貨ペアをタップすると通貨ペア一覧が表示されるので、そこから選択が可能です。
「画像」
注文方法を選択
注文方法をタップすると、注文方法一覧が表示されます。あなたが実行したい注文を選びましょう。
「画像」
指値・逆指値に関する簡単な説明は以下を参考に。
注文方法 | 意味 | 注文内容 |
---|---|---|
Buy Limit | 指値買い | 下がってから買う |
Sell Limit | 指値売り | 上がってから売る |
Buy Stop | 逆指値買い | 上がってから買う |
Sell Stop | 逆指値売り | 下がってから売る |
取引したいLot数を設定
取引したいLot数を設定しましょう。
左右に配置された「+0.01,+0.1,-0.01,-0.1」をタップして設定するか、真ん中の数字をタップすると直接入力できますよ。
「画像」
ストップロス、テイクプロフィットを設定
損切ラインである「ストップロス」と利確ライン「テイクプロフィット」を設定しましょう。
「画像」
ストップロスとテイクプロフィットはどちらも設定しないといけないわけではありません。
片方のみ設定する注文がIFD注文、両方設定する注文がIFO注文でしたね。
ちなみに、「スリップページ」も設定しておくといいですよ!
買いか売りをタップ
「買い」か「売り」のどちらの注文で入るかを決め、取引したいほうをタップ。すると、注文が約定され、トレード画面に今注文したポジションの損益が表示されます。
「画像」
まとめ
今回の記事では、MT4アプリにおける注文方法・決済方法について解説しました。
もしかすると初心者の方は、成行注文や成行決済しか知らなかったり、利用していなかったのではないでしょうか。
個人的には最後に説明した「新規&決済注文を同時に行う注文方法=IFD・IFO取引」を行い、利益が出始めたら「分割決済」で徐々にポジションを決済していくのがおすすめですよ!
利確や損切りといった自分のトレードルールを確実に守れますし、ポジションがまるごと損切りされるリスクも抑えられます。
これでMT4の使い方編は終了です。次はチャート分析に必須のインジケーターを操ってみましょう!