こんにちは。
今回は、MT4で移動平均線を表示させる方法と簡単な手法を紹介していきます。
移動平均線は、インジケーターの中でも基本中の基本です。「Moving Avarage」や「MA」などと呼ばれていますね。
しかし、移動平均線には得意な相場と不得手な相場があるので注意が必要。
難しい事ではないので、ぜひこの機会に覚えて帰ってくださいね。
ではまず移動平均線とはどういうものか?見ていきましょう。
移動平均線とは?
移動平均線とは、「Moving Average」や「MA」などと呼ばれているインジケーターの事です。
その名前の通り、一定期間の為替の終値の平均値をつないだものを指します。
移動平均線だけでエントリーしたりイグジットしたりする事は難しいのですが、トレンドをざっくり掴むのに便利です。
では、とりあえず移動平均線を表示させてみましょう。
MT4で移動平均線を表示させる方法
MT4で移動平均線を表示させるのは、とっても簡単。
まずはMT4のチャート画面を表示しましょう。チャート画面の上の方に「f」のような文字があるので、そこをタップします。
メインウィンドウをタップするとインジケーター一覧が出てきますね。そこで「Moving Average」を選択しましょう。
インジケーターの管理画面で、「moving Average」を選択するとパラメーターなどの選択画面が出てきます。
基本的にはこのままで大丈夫ですが、それぞれについて一応説明しておきましょう。
期間
この期間は、短期線・中期線・長期線などで使い分けるといいでしょう。
期間が短ければ短いほど、最近のトレンドを反映された動きの多いグラフになります。
以下のように使いわけて表示するといいでしょう。
- 短期線:5日/6日/12日など
- 中期足:20日/25日/75日など
- 長期足:100日/200日など
この短期足と長期足を同時に表示させた上で、両者がクロスする点を売買のシグナルとして見る手法を「ゴールデンクロス」「デッドクロス」と言われたりしますね。(後ほど説明するので、しばしお待ちを)
表示移動
この数値分、平均をとるローソク足が水平方向にずれます。(右側にずれます)
表示移動は0のままでいいでしょう。特に変える必要はありません。
移動平均の種別
移動平均の種別は、ぜんぶで3つ。
Simple | 単純移動平均線 |
---|---|
Exponential | 指数平滑移動平均線 |
Weighted | 加重移動平均線 |
それぞれの移動平均線の違いについては、次の章でご紹介していきます。
適正価格
適正価格とは、ローソク足のどの部分の価格を使用するのか?という事を表します。
何も変えないとcloseになっており、これは「ローソク足の終値を使うよ~」という事です。
多くの人が、closeに設定しておりその価格を参考に取引しているのでそのままでいでしょう。
ここまで基本的な設定方法について見てきました。
ここからは、移動平均線の種類について詳しく解説していきましょう。
移動平均線の種類について詳しく解説
先ほども言いましたが、移動平均線の種類は3種類あります。
Simple | 単純移動平均線 |
---|---|
Exponential | 指数平滑移動平均線 |
Weighted | 加重移動平均線 |
それぞれに特徴があるので、少し補足しつつ見ていきましょう。
まずは基本中の基本である単純移動平均線からです。
単純移動平均線(MA/SMA)とは
単純移動平均線とは、その名前の通り単純です。N日分の平均値を出しただけですからね。
例えば5日分の終値がそれぞれ以下のようだったとしましょう。
110、108、105、106、105
そうすると、SMA=(110+108+105+106+105)/5=106.8
つまりこの時の移動平均値は、106.8円です。
次の日の終わり値が107円だったとしましょう。そうなると5日間の終値は以下のようになります。
108、105、106、105、107
一番古い値が抜けて一番新しい値が入ってくるだけですから、単純ですよね。
SMA=(108+105+106+105+107)/5=106.2
つまり、この時の移動平均値は、106.2円です。
あれ?
今日の終値は107円と、昨日より2円も上がっています。(105円→107円)
しかし移動平均値自体は、少しさがっていますよね。(106.8円→106.2円)
そうなんです!!
これこそが単純移動平均線の弱点。
移動平均線では、1日目も2日目も5日目も同じ比重で考える事しかできません。
現実は直近の値の方が重要なはずなのに、5日前と今日の値は平等に扱われます。
そのため、単純移動平均線は急なトレンド変化に弱いという弱点があります。
そこで開発されたのが次に紹介する加重移動平均。
加重移動平均(WMA)とは
加重移動平均では、それぞれの価格に「何日目か」をかける事で算出されます。
このため、直近の価格の影響が大きくなりますよね。
これで単純移動平均の弱点を克服したという訳です。
ですが、この加重移動平均線は少しトレンドに敏感すぎる所があります。
5日間の加重移動平均線で言うと、初日と最終日は5倍の差が出てしまいますよね。
こんなにも移動平均線が上がり下がりすると、じつは上昇トレンドではなく、一時のダマシだった時に、引っかかります。
それらの不満を調整したのが、最後に紹介する指数平滑移動平均線です。
指数平滑移動平均(EMA)とは
この指数平滑移動平均線は、世界のトレーダーの多くが参考にするインジケーターです。
式を見ていただくと分かるかと思いますが、「すべての日数の合計に、もう一度最新の価格足して平均した価格」を表示させています。
もちろん、式は覚えなくても問題ありませんよ(笑)
ではこれら3つの値を、実際のチャートで比較して見ましょう。
3つを比較してみた
3つの移動平均線の種類を見てきました。
イメージとしては、、、
- 単純移動平均線(WA/SMA)…トレンドに反応しずらい
- 加重移動平均線(WMA)…トレンドに反応しすぎる
- 指数平滑移動平均線(EMA)…2つの中間程度に反応する
ような感じだと思っていただければ大丈夫かと。
3つの中で、一番使われているのは指数平滑移動鵜平均線です。続いて単純移動平均線だそう。
やはり、移動平均線の一番の弱点は急なトレンド変換に対応できない事です。
EMAは、最近の価格を重要視している移動平均線なので他に比べてトレンドの急変への対応ができるからでしょう。
同じ条件で、3つの移動平均線を表示させてみました。
MA(単純移動平均線)は、他の二つにくらべてトレンド変化への対応が遅れている事がわかりますね。
ただ、単純移動平均線を使ってはいけないわけではありません。
「単純移動平均線はトレンド変化に弱い」という事実さえ押さえておけば、何ら問題なく使えるでしょう。
チャートを何度も見ていると、コツはつかめてきます。練習あるのみです。
さて、移動平均線についての表示方法と、使い方について解説してきました。
最後にまとめておきましょう。
移動平均線は基礎の基礎
移動平均線には、3種類ありましたね。
単純移動平均線
数日の平均値をだしたもの。急な相場変化に弱くトレンドの急変についていけない。2番目に多くの人が使っている。
加重移動平均線
最近の方が大きい数値になるように、調整したもの。急な相場変更にも強くトレンドの急変に対応できるが、ダマシに合いやすい。使っている人は少ない。
指数平滑移動平均線
数日の合計に最終日をもう一度たした上での平均値。急な相場変化に強いが、加重移動平均線ほど最終日に比重をおいていないのでダマシには合いにくい。1番使っている人が多く、おすすめ。
3種類とも特徴や強い相場があるので、使い分けてみてもいいかと思います。
移動平均線を学ぶことで、トレンド傾向の把握はできるようになりますね。
ですが移動平均線だけを根拠にエントリーしている人はいません。かならず複合的な根拠を元に取引するべきです。
移動平均線の次は、ボリンジャーバンドを学ぶ事をおすすめいたします。
移動平均線とボリンジャーバンドは、共にトレンド系インジケーターで初心者でも使いやすい事で有名です。
気になる方はぜひ参考にしてくださいね。